この前取り上げた尋常小学図画教科書の持ち主、昭くん(教科書と、教科書に挟んであった80点の絵に名前がありました)、存命ならば82~83才と書きましたが、ふと私の思い違いを発見してしまいました。昭和が平成に変わったからと言って、平太郎くんや、成美ちゃんが増えたという話は聞きませんでしたが、昭和の時はまったく違いました。「昭」という名前は、多くが昭和の年号に由来していることが多いのではと思われます。確か、それ以前は「昭」という文字は庶民にとって、まっさきに我が子の名前に思いつくほど身近な字ではなかったと、どこかで読んだことがあるような気がします。(裏づけのために調べるべきなのですが、そこまでしていると気軽に書くつもりのこのブログがうまく行かなくなってしまいそうなので、ここは他力本願にすることにしました。もし思い違いなどありましたら教えてくださいね)
さて、この教科書の持ち主である昭くんが昭和8年に小学4年生なら、大正生まれの昭くんということになります。ん?まてよ・・・ああああ、そうでした。昭和8年発行と書いてあったとしても、この年だけ使われたわけじゃありませんよね。ちょこっと調べましたら、この時代は国定教科書の第4期、昭和8~15年(1933~40)、国語の教科書が「サイタ サイタ サクラガサイタ」で始まる「サクラ読本」の時代でした。昭くんの推定年齢には幅があるというわけです。昭くんは「サクラ読本」の時代に小学4年生で、なおかつ昭和生まれの可能性が高いので、そこから考えると現在、76~80才くらいということになりそうです。やれやれ (^^ゞ ちなみによく見ると教科書の裏には、昭くんの名前の下に、几帳面な字で別の名前がありました。姓は昭くんと同じです。おそらく姉弟で使ったのでしょう。好きで買い集めたボロ本ですが、こんなに面白いことも、ブログに公開して初めて気がつきました。
上の写真はこの教科書の中の絵で「勉強」という題ですが、ついでに他のページももっと紹介しましょう。
この時代は、まだあまり戦時色が強くはないみたいで、いかにも戦前らしい題材といえば、この神社の絵くらいです。
昭和30年代生まれの私も、夏休みの宿題「夏休み帳」あたりでは、こんな絵を、もっとヘタクソに描いたような・・・
最近流行の絵手紙の世界ですね。ずいぶん渋~い題材です。
花がテーマのデザイン画です。この手の教材はとても多いです。上のアサガオの絵も、次のページではアサガオを使った模様へと発展してました。けっこう楽しそう。